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日本を代表する産地彦根で、こだわりの手造り仏壇を製造しております、井上仏壇の井上昌一と申します。

今回は、京都市伏見区のお客様宅に、真宗大谷派の金仏壇をご購入いただきましたので、ご紹介いたします。

 

【京都市伏見区のお客様 真宗大谷派の金仏壇】

 

今回のお客様は、京都市伏見区からお越しくださいました。高速で1時間くらいかかりますが、ホームページでご覧になったのと、以前に当店がテレビで紹介されていたのを覚えていただいていて、わざわざ彦根までお越しくださったそうです。ありがとうございます。

お話しをうかがうと、以前はご自宅の仏間にお仏壇とご本尊をお祀りされていたのですが、ご事情があってご親戚の方がお持ち帰りになって寂しくなってしまったので、同じような金仏壇を置きたいと思われたそうです。長くお仏壇のある生活をされていたのですから、物足りなく感じられることもあったかもしれませんね。

以前のお仏壇に近いイメージのものをご希望でしたので、スマホでお仏壇のお写真を見せていただいたりしながらお話ししました。お仏壇は、以前と同じようなイメージの金仏壇をお選びになりました。ご本尊は以前も仏像だったので今回も仏像をご希望になり、見ていただいた中から以前のものに近いものをお選びいただきました。以前のお仏壇には、選んでいただいたお仏壇に合う通常の仏像サイズよりひと寸法大きい仏像がお祀りされていたようで、今回も同じ大きさの仏像にしたいとご希望でした。

 

こちらが、お選びいただいた仏像です。「真宗大谷派(お東) 白檀 阿弥陀如来立像 箔押木瓜丸台座」が正式名称となります。

仏身(ぶっしん:仏様そのもの)は、白檀(びゃくだん)で作られています。白檀は、香木としても使用される木材です。「箔押木瓜丸台座」とは、後光と台座が金箔押しで、下の台座が丸みを帯びた木瓜(もっこ)仕上げであることを指します。

 

■材質
仏身:白檀 台座:梢楠

■仕様
仏身:金泥仕上げ 台座:金箔押仕上げ、岩絵具による彩色蓮華、手打ち艶消し金具打

■サイズ
5.0 総高:36.0cm  巾:12.5cm  奥行:10.5cm  台高:13.5cm

金泥:金の粉末を膠(にかわ)で溶いたもので描く伝統的な技法で、高級な装飾に用いられる

岩絵具:古来より日本画に使用されている高価な絵具

後光は繊細な彫刻の「東後光」で、菖蒲巻の形を取り入れている

台座は、優雅なフォルムが特徴の重厚で格調のある「木瓜丸台座」

台座下部には手打ち艶消し金具が、松竹梅の透かし彫りには繊細な彩色が施されている

 

お客様宅への納品前に、当店の工房で仏像の高さを確認しているところです。実際台座を置いて仏壇に設置してみて、お顔の見え具合などを確認します。台をつけるかどうか、台の高さはどうかということを調整します。お顔の上の彫刻との隙間なども見ながら、低すぎず高すぎず、ちょうど良い高さになるよう調整します。お顔の位置が少し高いようにも感じるかもしれませんが、この後お仏壇を設置して、この手前に仏具を置きますので、ちょうどよい高さになります。また、お参りする際は下からのぞくようなかたちになりますので、見上げた状態がベストになる高さにします。

 

ご納品時の様子です。ご夫婦で、飾り付けの様子も見守っていただきました。「こんなの前のお仏壇にあったかな?」などとお話しされながら、設置の完了を楽しみにお待ちくださいました。

 

仏像は、このお仏壇に合った通常サイズより少し大きいサイズですが、違和感なくぴったりと納まっています。先ほど調整のときに置いていた黒い台も見えず、手前の仏具の高さともちょうど良いバランスです。
両脇の掛軸は九字十字名号で、お念仏を書いたものです。向かって左手の九字は南無不可思議光如来(なむふかしぎこうにょらい)、右手の十字は帰命尽十方無礙光如来(きみょうじんじっぽうむげこうにょらい)と書いてあります。今回は、表装は本金襴といって本金糸を使用したもの、本紙は絹本(けんぽん:書画をかくのに使う絹地)に手書きという、最上級の掛軸をご注文いただきました。安価な紙製印刷画のものから手の込んだ最上級のものまでご覧いただく中で、「せっかくのいい仏壇だから一番いいのにしてほしい」ということでお選びいただきました。

 

仏具です。左右に下がっているのは輪灯瓔珞で、2段8段になっています。これは、お東の正式な仏具です。花立て、亀の上に鶴が乗った形の蝋燭立てなども、お東の特徴的な仏具です。すべて金メッキ(お磨き不要)加工をしてあります。近年はこのように、昔のように真鋳のままではないのでお磨きをする必要がなく、お手入れが楽になりました。金仏壇の金と同じ色でより豪華に仕上がっています。

 

内部だけでなく、お仏壇本体も豪華で伝統的な造りです。きらびやかな三角の布は、打敷(うちしき)です。

 

お経が置いてある台の後ろ、引き戸の蒔絵(まきえ)は、お客様がご希望の図柄を特別に描かせていただきました。鳥が飛んでいて、草花が描かれています。展示してあったほかのお仏壇の蒔絵をご覧になって、「この柄がいいなあ」とおっしゃったので、もともと入るはずだった絵柄と差し替えてこちらを描かせていただきました。蒔絵の花などの一部には、青貝を埋め込んであります。

※蒔絵:まきえ・・・まず漆で絵を描き、漆が乾く直前に金粉などを蒔き、漆が乾くと同時に金粉を密着させる伝統的な技法

当店では、ご希望に応じてこうした部分的なカスタマイズも可能です。展示されているお仏壇でも、前狭間(まえざま)と呼ばれるお仏壇上部の彫刻や、今回のような蒔絵の図柄を変更することができます。同等のものへの変更であれば追加費用はかかりませんが、より上質なものへの変更などは、追加費用が必要な場合もあります。ひとつひとつ手作業で作るからこそ、柔軟にご対応することができます。

 

お客様のお宅の仏間に合ったぴったりのサイズのお仏壇がなかったので、4ヶ月ほどお待ちいただいてからの納品となり、ご迷惑をお掛けいたしました。お仏壇のある生活を長く送っておられたお客様には待ち遠しく、とても心待ちにされていたことと思います。これからは以前のように日々お参りをしていただけるようになり、穏やかな時間を過ごしていただけるとうれしいです。
また、とても励みになるあたたかいお声も寄せてくださいまして、ありがとうございます。色々なお店をまわって検討される方が多い中、飛び込みでお越しになった当店を信頼して迷うことなく決めてくださり、重ねて感謝申し上げます。そのご信頼にお応えするべく精一杯お手伝いをさせていただきました。今後も末永く、大切にお参りいただけますとうれしく思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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