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日本を代表する産地彦根で、こだわりの手造り仏壇を製造しております、井上仏壇の井上昌一と申します。滋賀県多賀町のN様のお仏壇のお洗濯をさせていただきました。その際の様子をご紹介いたします。

【お仏壇の洗濯前後のお写真】

 

以前に出した当店のチラシをご覧になったお客様より「見積りをしてください」とご連絡いただきました。そこで、お客様のお宅へ無料お見積に伺いました。

作られてから50年程経ったお仏壇です。無料お見積りの際、懐中電灯を持った私が、お仏壇を動かさずとも確認できるところは全て確認をし、悪くなっている部分がないかのチェックを行います。

今回、お仏壇の色艶がなくなってしまっていたり、金箔が剥げてしまっているところや、扉の部分の黒ずみ、へこみ傷などが出てきていました。当店のホームページにも載せていますが、お洗濯にはコースがあります。お客様のお仏壇の状況のご説明と、コースのご説明などを行い、見積書をご提出しました。

お客様にご納得いただいた内容で、お仏壇のお洗濯が始まります。

 

お洗濯前の現状を検証しています。解体してお洗濯をしますので、現状を細かくメモに残しておきます。

 

お仏壇を解体しているところです。金具を抜いて集めていっています。使用されているすべての金具を集めていきます。

 

こちらは文字通り「洗濯」しています^^ 小物や天井部分など、ほこりがたくさんついている部分は、専用の薬品を使用し、洗ってから天日干ししていきます。(写真の奥の部分が天日干ししているところです)

 

薬品をお湯で溶かし、汚れた部品を漬け、右側の綺麗な冷水で洗い、さらにその右側で仕上げ洗いをしています。

 

お仏壇の木の部分は、水で洗うと傷んでしまい逆効果ですので、綺麗に布で拭き上げていきます(その作業によって古い金箔が剥げています)。 お仏壇の下の方に、縁が白くなっている部分があります。塗りがきつすぎたりした際、細かな調整「木地(きじ)直し」を行うのですが、そのために削っているところです。

木地直しなど細かな調整を行った後、組み上げて、この状態になります。

 

こちらは障子です。上下がきつくなっていたので、上を鉋で削りました。障子は外枠の四方を組んで作られていますが、長い年月が経ち、木の組んである部分がグラグラになってきていましたので、新しく長い釘で打ち直して補強(手前に開いている穴の部分)しています。塗る前にこのあたりの調整も行っておかないと、組んでからではできないため、しっかりと確認を行います。

 

漆の塗り直しが終わり、綺麗な色艶が戻りました。

 

彫刻の金粉を蒔き直したり、金箔を貼り直したり、金の施しが全て終わったものを、組み立ての前に並べています。

 

お仏壇を組み立てています。仕上がった部品をどんどん下から組上げていきます。現在は屋根の部分を組んでいます。

 

お洗濯の完了したお仏壇を、納品させていただきました!

 

今回5ヵ月のお時間をいただいて、お洗濯をさせていただきました。

ご主人様が「なるべく早くお仏壇を戻してほしい」とおっしゃられていて、もちろんなるべく急いでご自宅にお仏壇を戻すよう努めさせていただいておりましたが、何かご法要等あるのかと思い、よくよくお話を伺うと「毎日お仏壇のある生活をしていたから、ないと寂しいんですよ」とおっしゃっていました。毎日お参りをされて、大切にされていたからこそのお言葉だなぁと感じました。

納品の日には、「こんなに綺麗になるのかと驚いた。」とご主人様にお喜びいただき、奥様には、「障子の開閉が固くてしにくかったのですが、お洗濯をしていただいてから、楽にできるようになりました。」とお喜びいただきました。5ヵ月、お仏壇の無い生活で、ご不便をお掛けしましたので、とても喜んでいただけてホッといたしました^^

お仏壇は2~3回程度、お洗濯することができます。今回ご依頼いただいたお客様は初めてのお洗濯で、傷みもあまりひどくなりすぎていない良い時期にご依頼くださいました。「仏壇を、いずれ息子の家に持っていくことにしています」とおっしゃられていて、ご自分たちの後のこともしっかりと考えているお姿に、本当にお仏壇を大切にされているのだと実感しました。今回お洗濯をされたことで、今後50年程度、綺麗なお仏壇を保つことができると思います。

きっと、息子さんの代でも大切に受け継がれていくことでしょうね^^